先笄

先週、結わせていただいた「先笄（さっこう）」の写真です。 先笄は島田髷と笄髷を合わせたような髪型で、江戸中期から結われていました。初めの頃は、髷尻は島田で毛先は笄に巻付けるというシンプルなものでしたが、後に「輪」と「橋（掛け前髪）」と呼ばれる付け毛が加わり複雑な形に変化しました。この写真の先笄は明和・安永頃からの形で、輪と油つけの橋が掛かっています。上方の町家の新婦が結った髪型で、明治三十年頃まで結われたようです。