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鴎髱・鶺鴒髱も自分で結っていた江戸の女性たち
- kuon2621
- 3月15日
- 読了時間: 2分
先日、「浮世絵の髪型」に「春信風島田と鶺鴒髱」の写真をアップしました。
ぜひご覧になってくださいね。

セキレイの尾羽のように跳ね上がった鶺鴒髱(せきれいづと・せきれいたぼ)は、江戸時代中期に流行し、多くの浮世絵に描かれました。
一見すると「これ、どうなってるの?」と思ってしまう髪型ですよね。
私も長い髱の結い方を師匠である石原先生に教えていただくまでは、そう思っていました。
こんな立体的な髪型、絵だけではわからない!後ろを見せて〜と言いたくなります(笑)
この髪型が流行った頃、髪は「自分で結うのが女の嗜み、他人に結わせるのは女の恥」とされていました。
女髪結いはいましたが、こうした風潮の上、結い賃が高かったこともあり、まだ普通の娘さんやおかみさんが気軽に頼めるものではありませんでした。
結い賃が下がり、誰でも髪結さんを頼めるようになったのは、鴎髱や鶺鴒髱の流行が終わった後のことです。
と言うことは、当時のほとんどの女性たちはこの髪型を自分で結っていたということ。
この頃は、今の結髪師さんが結う方法とは違う「自分でできる」結い方がありました。
(「浮世絵の髪型」の「春信風島田と鶺鴒髱」の写真は、その結い方で結ってあります)
とはいえ、鶺鴒髱を綺麗に仕上げるのは、けっこう手間がかかります。
鬢付け油をたっぷり付けなければならないし、髱刺しに綺麗に沿わせるのが難しいんですよ。
それでもこの髱は、若い娘から主婦層まで大流行しました。
流れるようなサイドのラインが綺麗で躍動感があり、私も大好きな髪型です。

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